Suicaペンギンなぜ卒業に?モデルはアデリーペンギンで実は絵本のキャラクター!

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2025年11月11日、JR東日本から驚きの発表がありました。

2001年の誕生以来、25年間にわたってSuicaのイメージキャラクターとして親しまれてきた「Suicaペンギン」が、2026年度末で卒業することが明らかになったのです。

なぜSuicaペンギンは卒業することになったのでしょうか。

多くの人々に愛され続けてきたキャラクターの引退理由について、詳しく調査してみました。

目次

Suicaペンギンが卒業を決めた背景とは

引用元:CNET Japan
引用元:CNET Japan

Suicaといえば「ペンギン」をすぐに思い出すほど、イメージキャラクターとして愛されてきたSuicaペンギンの突然の卒業は、一体なぜなのでしょうか?

JR東日本が公式発表した卒業理由

JR東日本は11月11日の定例会見で、Suicaペンギンの卒業について正式に発表しました。

終了の理由について、同社は「Suicaが誕生から25周年という節目を迎えるにあたり、今後の新しい広告展開などを検討していく中で、『Suicaのペンギン』については起用を終了する判断に至りました」と説明しています。

喜勢陽一社長は会見でSuica自体が生活デバイスへと進化するためペンギンもその節目に卒業すると述べました。

喜勢陽一社長は11日の定例会見で「スイカは移動と少額決済のプラットフォームから生活のデバイスへと進化し、スイカそのものが変わる。(ペンギンも)ここで卒業し、新たなキャラクターにバトンタッチしてもらう」と述べた。

引用元:日本経済新聞

愛着のわいたSuicaペンギンが見られなくなるのが、そう言われると急に寂しくなりますよね。

Suicaの大幅リニューアルが卒業の契機に

引用元:ITmediaNEWS
引用元:ITmediaNEWS

Suicaペンギンの卒業は、Suica自体の大幅なリニューアル計画と密接に関係しています。

JR東日本は2026年秋をめどに、モバイルSuicaアプリにコード決済機能を追加する計画を発表しました。

これにより、チャージ上限額が現在の2万円から最大30万円まで拡大されます。

この機能拡充により、Suicaは単なる交通系ICカードから、より包括的な決済プラットフォームへと進化します。

こうした大きな変革のタイミングで、イメージキャラクターも刷新することになったようだと報じられています。

25周年という節目と、サービスの大規模な進化という二つの要素が重なり、Suicaペンギンは新しいキャラクターへバトンタッチすることになったと言えるでしょう。

Suicaペンギン誕生の秘密と25年の歩み

Suicaペンギンの誕生の秘密は、実は元々絵本のキャラクターとして存在していました。

イラストレーター坂崎千春氏が生み出したキャラクター

イラストレーターの坂崎千春さん 引用元:読売新聞

Suicaペンギンは、イラストレーターで絵本作家の坂崎千春さんがデザインしたキャラクターです。

実は、このペンギンはSuicaのために新たに描かれたものではなく、坂崎さんの絵本『ペンギンゴコロ』(1998年発刊)に登場していた既存のキャラクターでした。

広告会社・電通の担当者がこの絵本を見て依頼し、Suicaのマスコットキャラクターとして採用されたのです。

モデルはアデリーペンギンで、「スイスイ」泳ぐペンギンの姿と、Suicaで改札を「スイスイ」通過できるイメージが重ね合わされています。

また、果実のスイカを知らないペンギンが選ばれたのは、Suicaが「誰も知らない」「既存のものとは違うサービス」だったことにちなんでいます。

版権管理と電通の役割

Suicaペンギンの版権は、坂崎千春さん、JR東日本、そして電通が共同で管理してきました。

電通法の記事によると、ペンギンをデザインするにあたって厳しいきまりがあったようです。

クリエーティブのそういう考えを踏襲して、グッズも最初のころは黒、白と、JRさんのコーポレートカラーの緑、この3色しか使えなくて苦労しました(笑)。

引用元:電通報

このように、ペンギンのデザインには厳格なトーン&マナーが設定されており、初期は黒・白・JRコーポレートグリーンの3色のみに限定されていたそうです。

このような厳格な管理体制により、25年間にわたってブランドの一貫性が保たれてきたのです。

一方で、ネット上では版権料の負担がSuicaペンギン卒業の一因ではないかという噂も流れていますが、これはあくまでもネット上などでの憶測に過ぎません。

四半世紀にわたり、多くの人々の記憶に刻まれるキャラクターとして成長したSuicaペンギンの功績は計り知れません。

新キャラクターへのバトンタッチと今後の展開

引用元:AdverTimes.
引用元:AdverTimes.

Suicaペンギンから新しいキャラクターへバトンタッチとなるなか、次のイメージキャラクターはどのように選ばれるのでしょうか?

後任キャラクターは利用者参加型で選定か

Suicaペンギンの後任となる新キャラクターについて、JR東日本は「原案的なアイデアなど、誕生プロセスにおいて、何らかの形でお客さまに参画していただくことも検討しています」とコメントしています。

一般からの公募や利用者の意見を取り入れた選定方法が検討されており、具体的な方法は決まり次第発表される予定です。

喜勢社長は「日本のSuicaから、グローバルなSuicaにしていきたい。新キャラクターにはそうした役割を担ってほしい」と語っており、より国際的なイメージを持つキャラクターが誕生する可能性があります。

2026年度末までの感謝キャンペーン

卒業までの約1年間、Suicaペンギンと利用者を繋ぐ各種キャンペーンが実施される予定です。

坂崎千春氏も発表にあたり「25年という長い間、Suicaのペンギンとして歩むことができて幸せでした」とコメントを寄せており、最後の1年を務めるとしています。

SNS上では「残留でいいのに」「寂しい」といった惜しむ声が多数上がっており、Suicaペンギンが多くの人々に愛されてきたことが改めて浮き彫りになっています。

グッズの専門店「Pensta」での特別企画や、記念商品の発売なども期待されます。

グローバル展開を見据えた新キャラクターがどのような姿になるのか、そして利用者がどう関わっていくのか、今後の発表に注目が集まりそうです。

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