横浜市長の山中竹春さんをめぐるパワハラ問題で、第三者調査委員会が2026年7月30日に報告書を公表し、7項目をパワハラと認定しました。
報道の見出しに並んだのは「切腹」「銃撃ポーズ」「人間のクズ」「粛清」といった言葉です。
その一つひとつが誰に向けられたものだったのかまで書いている記事は、あまり多くないようです。
この記事では認定された7項目の中身を具体的に整理したうえで、告発したのが誰だったのか、そしてなぜ辞職を求められる事態にまで進んだのかを順番に見ていきます。
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山中竹春のパワハラ内容7項目!第三者調査が認定した行為
山中竹春さんのパワハラをめぐっては、弁護士による第三者調査委員会が2026年7月30日に報告書を公表し、7項目をパワハラと認定しました。
- 幹部職員を怒鳴りつけ、書類を投げつけた
- 日常的に怒鳴る、机を叩く、にらむ、意図的に無視する
- 指で銃の形を作り、職員に向けた
- 国際会議の誘致について「できなければ切腹だ」と発言
- 「ポンコツ」「ダチョウ」「人間のクズ」「おばさん」などの暴言
- 深夜や休日の業務連絡が常態化していた
- 「飛ばす」「粛清」と発言し、人事権を背景に職員を支配した
一行ずつ並べると事務的に見えますが、報告書はこれらを単発の失言ではなく、日常的に繰り返された行為として認定しています。
特に注目された言動から順に、中身を見ていきます。
「切腹」「銃撃ポーズ」で職員を萎縮させた言動
山中竹春さんの発言でもっとも取り上げられたのが、国際会議の誘致をめぐる「できなければ切腹だ」という言葉です。
アフリカ開発会議(TICAD)の招致に関するやり取りの中で出たもので、認定内容として伝えられています。
もう一つが銃撃ポーズです。
指で銃の形を作って職員に向けるという仕草で、市長室で一対一の状況において3回以上行われていたことが認定されました。
読売テレビの報道によると、この仕草には言葉が添えられていたとされています。
「お前裏切ったらコレ(銃撃ポーズ)だぞ」
「俺との会話を録音したら許さない」「やったらコレだからな」
引用元:読売テレビ
録音を禁じる場面でこの仕草が使われていた点は、単なる冗談として片付けにくい部分です。
報告書もここを脅迫的な言動として扱っています。
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「ポンコツ」「人間のクズ」など人格を否定する言葉
山中竹春さんが職員に向けた言葉として認定されたのは、「ポンコツ」「ダチョウ」「人間のクズ」「おばさん」といった表現です。
相手は一般の職員ではありません。
週刊文春の告発記事によると、「ダチョウ」「人間のクズ」は副市長に向けられた言葉だったとされています。
市の最高幹部にあたる立場の相手に、容姿を揶揄する呼び方をしていたことになります。
「おばさん」という言葉も認定に含まれており、日本経済新聞は人格否定に加えて女性蔑視にあたる発言があったと報じています。
特定の一人への感情的な暴言というより、職員全体に向けられた言葉づかいだったことがうかがえます。
怒鳴る 書類を投げる 出入り禁止 深夜の連絡
山中竹春さんの言動として認定されたのは、発言だけではありません。
幹部職員を怒鳴りつけて書類を投げつけた行為、日常的に机を叩いたりにらんだり意図的に無視したりした行為、そして市長室への出入り禁止も含まれています。
深夜や休日の業務連絡も常態化していました。
加えて「飛ばす」「粛清」という言葉を使った人事の運用が問題視され、不可解な異動によって精神的な不調に陥った職員がいたことも報告書は指摘しています。
報告書は7項目を個別に評価するだけでなく、全体についても踏み込んだ表現を使っています。
圧倒的に優越的な地位にある市長が不適切な言動を日常的・継続的に行っていたことは極めて深刻
市長は自身の言動がパワハラに該当するという点や、根底にある人権意識の欠如に自覚が及んでいない
引用元:時事ドットコム
調査した側が「自覚が及んでいない」とまで書くのは、かなり強い書き方です。
行為そのものよりも、それをパワハラだと認識していない点を問題にしているわけで、ここが後の辞職要求につながっていきます。
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山中竹春のパワハラは誰に対して?実名で告発した久保田淳
山中竹春さんのパワハラが表に出たきっかけは、現職の幹部職員による実名告発でした。
告発したのは、当時横浜市の人事部長だった久保田淳さんです。
久保田さんは2026年1月に「週刊文春 電子版」で山中竹春さんの言動を告発し、その数日後には神奈川県庁の記者クラブで会見を開いています。
約40人の記者が集まる中で、90分にわたって具体的なやり取りを説明しました。
現役の市職員が自分の名前と顔を出して市長を告発するというのは、そうそうあることではありません。
その後、久保田さんは人事異動となったことが神奈川新聞(カナロコ)で報じられています。
そして今回の第三者調査で分かったのは、声を上げたのが久保田さん一人ではなかったという点です。
調査委員会は現職員と元職員をあわせた746人を対象にアンケートを実施し、回答した職員の6割以上が「パワハラと疑われる行為を見聞きした」と答えました(東京新聞デジタル、日本経済新聞)。
ここは誤解されやすいところなので補足しておくと、この数字は被害を受けた職員の人数ではありません。
あくまで「見聞きした」と回答した割合であり、直接の当事者ではない職員も含まれます。
それでも6割以上という数字は、一部の幹部だけが知る話ではなかったことを示しています。
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山中竹春のパワハラが発覚してから辞職までの経緯
山中竹春さんのパワハラ問題は、告発から8か月ほどで辞職にまで進みました。
動きを時系列で並べると分かりやすくなります。
人事部長の久保田淳さんが週刊文春 電子版で実名告発し、記者会見を開く
横浜市会が第三者による調査を求める
第三者調査委員会が報告書を公表し、7項目をパワハラと認定
市議会総務委員会で山中竹春さんが涙を流して謝罪
自民・公明・立憲民主の3会派が辞職を申し入れ
3会派が9月9日開会の定例会に不信任決議案を提出する方針を固める
山中竹春さんが辞職の意向を固めたと報じられる
報告書が出てから辞職の意向が伝えられるまで、1か月足らずです。
7月30日の時点では続投する姿勢を示していたので、この間に何が起きたのかが次のポイントになります。
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なぜ山中竹春は辞任を求められた?続投から一転した理由
山中竹春さんは報告書の公表を受けて「認定された内容について極めて重く受け止めている」と述べ、謝罪しました。
ただし辞めるとは言わず、この時点では「自ら生み出した問題を自らの手で正し、同様の問題を繰り返さない組織をつくる」と、市長を続ける意欲を示しています(東京新聞デジタル)。
特別職を対象にしたハラスメント防止条例を議会に提案するとも語っており、責任の取り方として辞職ではなく再発防止を選ぶ形でした。しかし報告書が「人権意識の欠如に自覚が及んでいない」と書いた直後だったこともあり、議会側の反応は厳しいものになります。
2026年8月13日、山中竹春さんは市議会総務委員会で涙を流しながら頭を下げ「認定事実を全て受け入れる」と述べました。それでも進退には触れず、翌14日に自民・公明・立憲民主の3会派から辞職を申し入れられた際も「私に時間を与えていただけないか」と答えています(東京新聞デジタル)。
流れが決まったのは、この3会派が9月9日開会の定例会で不信任決議案を提出する方針を固めてからです。市議会で不信任決議が可決されれば、市長は失職するか議会を解散するかの選択を迫られます。自ら辞職するかどうかを判断する時間は、実質的に残されていませんでした。
そして2026年8月28日、山中竹春さんが辞職の意向を固めたことが毎日新聞や時事通信などで報じられました。市内で開かれる後援会の会合で支援者に経緯を説明したうえで、辞職を表明する見通しとされています。
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山中竹春の辞職で横浜市長選は50日以内に実施へ
山中竹春さんが辞職願を提出し、議長が受理して市選挙管理委員会に通知すると、公職選挙法の規定によってその翌日から50日以内に横浜市長選が行われます。
山中竹春さんは横浜市立大学の教授などを経て2021年の市長選で初当選し、現在2期目です。任期を残しての辞職となり、共同通信は山中竹春さん自身が改めて立候補する出直し選挙も選択肢として浮上していると伝えています。ただし2026年8月28日の時点で、本人が出馬を明言した事実はありません。
第三者調査では職員への言動が細かく検証された一方、山中竹春さんは私生活についてはほとんど語ってきませんでした。妻や息子のことも、公式サイトの一行と2021年の報道で分かる程度にとどまっています。
7項目のパワハラ認定から辞職の意向まで、1か月足らずの出来事でした。報告書が最後に書いたのは、行為そのものよりも「自覚が及んでいない」という一文です。市長が代わったあと、この指摘が横浜市役所にどう残っていくのかが、次の市政の課題になりそうです。